RosendahlのRÅカッティングボードは3サイズ展開で、いずれも同じ濃色の熱処理アッシュ材から作られています。この記事では、サーモ処理が木材に何をもたらすのか、サイズが一段大きくなるごとに厚みも増す理由、そして最も大きなボードが食卓でもうひとつの役割を果たす理由を見ていきます。
Rosendahlのシェフによるシリーズ
RÅは、デンマークのシェフ、イェスパー・ヴォルマーとの協働でデザインされたRosendahlのキッチンシリーズです。コンセプトはシンプルで、良い素材で作る良い道具、そしてすべてのアイテムの出発点を「握りやすさ」に置くこと。その考え方はボードにはっきり表れています。44x25 cmのボードは側面が直角ではなく斜めにカットされていて、独特の横顔を生むと同時に、カウンターから持ち上げるときに指を下へ滑り込ませる余地をつくっています。
名前はデンマーク語で「生(なま)」を意味し、シリーズは素材をありのままに見せています。目立つ塗装も、異素材の象嵌も、金属パーツもありません。どのボードもサーモアッシュの一枚板で、両面使いができるため、どちらの面でも切る作業や盛り付けに使えます。ボードに使われる木材はFSC認証を受けています。
ボードと同じ木材で作られたRÅのアイテムには、ミル、ソルトセラー、スパイストレイ、そしてRÅ Palette Knife thermo ashのようなキッチンツールがあります。パレットナイフは長さ30 cmで、フライパンや中華鍋で卵や野菜、大きめの肉を返すためのものです。

サーモ処理がアッシュ材にもたらすもの
未処理のアッシュは明るい色でまっすぐな木目をもつ広葉樹で、強く衝撃に強いことから、北欧では昔から道具の柄や家具に重宝されてきました。熱処理(サーモモディフィケーション)は、薬品を加えずにその性質を変えます。木材は燃えないよう、通常は蒸気を使った低酸素の管理された環境で高温に加熱されます。その過程で、細胞壁に含まれる糖分の一部が分解されます。
キッチンで意味をもつ効果は2つあります。ひとつは色。熱によってアッシュは温かみのある均一なブラウンに変わり、その色は表面だけでなくボードの芯まで通っています。そのためナイフの跡が付いても、軽くやすりをかけても、下から同じ色合いが現れます。もうひとつは安定性です。熱処理した木材は未処理の木材に比べて周囲の湿気を吸いにくく、濡れた調理台から乾いた棚へ移っても膨張や収縮が少なくなります。何度もすすぐボードにとって、この安定感こそが最大の実用的メリットです。
処理によって変わらないことも、はっきりさせておきましょう。食洗機で洗えるようになるわけではなく、木を無菌の表面として扱ってよい理由にもなりません。RosendahlのRÅボードのお手入れ方法はすべて共通で、食洗機は使用不可、手洗いを推奨しています。ぬるま湯と少量の食器用洗剤で洗い、水気を拭き取ってから、両面に空気が通るよう立てて乾かしてください。
3つのサイズ、3つの厚み
RÅを多くのボードシリーズと分けているのは、面積とともに厚みも増していく点です。大きなボードは小さなボードを単に広げたものではなく、より厚く、より重くなっています。そのため、セット全体でプロポーションと手に持ったときの感触が揃っています。
| ボード | サイズ | 厚み | 重さ | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 小 | 31x17.5 cm | 1.5 cm | 0.5 kg | ハーブ、にんにく、レモン、軽い料理の盛り付け |
| 中 | 44x25 cm | 2 cm | 1.05 kg | 毎日の野菜の下ごしらえと盛り付け |
| 大 | 51x28 cm | 2.5 cm | 1.65 kg | ローストの切り分け、パン、本格的なサービングボード |
RÅ Chopping board 31x17.5 cm thermo ashは、戸棚にしまわれることがほとんどない一枚です。厚さ1.5 cm、重さ0.5 kgと軽く、チーズのひと切れやライ麦パン数枚をのせてそのまま食卓へ運べます。調理台を片付けるほどでもないちょっとした作業のために、コンロ脇に置いておけるサイズでもあります。

RÅ Chopping board 44x25 cm thermo ashは、ほとんどのキッチンで主役になる作業用サイズです。厚さ2 cm、重さは1 kgを少し超える程度。玉ねぎをみじん切りにしている間はしっかり安定し、それでいてフライパンの上で傾けて具材を滑り入れるのも簡単です。最も頻繁に持ち上げるボードなので、斜めの側面の効果がいちばん実感できるのもこのサイズです。
最大のボードでは厚さ2.5 cm、重さ1.65 kgとなり、その差ははっきり感じられます。この重さこそがポイントです。重いボードはカービングナイフで押す力にも、塊肉を押さえるフォークで引く力にも負けにくく、調理台の上で動きにくくなります。日常的に3人以上の料理を作る人なら、このボードを中心に揃えるのがおすすめです。
サービングボードとしての大サイズ
RosendahlはRÅ Chopping board 51x28 cm thermo ashを、カット、盛り付け、ローストの切り分けに適したボードとしています。真価を発揮するのは最後の用途です。51x28 cmあれば丸鶏や巻いた豚ロースものせられ、切り分けたスライスを並べる余裕も残ります。濃色のアッシュは、こんがり焼けた皮や緑のハーブを静かに引き立てる背景になります。

両面使いができるので、片面を切り分け用、もう片面を盛り付け用と決めておくと便利です。ゲストが席に着く前にナイフ跡のある面を下にすれば、きれいな状態で食卓に出せます。ダイニングテーブルの中央に縦長に置けば、生ハムやサラミ、チーズ、ピクルス、パンを並べる取り分け用のプラッターになり、小鉢を木の上に直接置くこともできます。ここでも重さが役立ちます。1.65 kgのボードは、みんなが手を伸ばしてもずれません。
大きなボードを気持ちよく使うためのポイントをいくつか。料理をのせたボードは重いので、両手で持ち上げてください。直接の熱はどんな木材も乾燥させるため、オーブンの扉やヒーターの近くは避けましょう。何度も洗ううちに表面が白っぽく乾いた感じになってきたら、食品に使えるオイルを薄く塗り、数分後に拭き取ると色の深みがよみがえります。
あなたに合うRÅボードの選び方
1枚だけ選ぶなら、日々の作業を最も幅広くこなせるのは中サイズです。食卓用や手早い下ごしらえ用がほしいなら、小サイズと組み合わせましょう。大サイズは、肉を切り分ける人、パンを焼く人、大皿で取り分けるスタイルが好きな人のためのボードです。調理中に食材を持ち上げたり返したりするRÅ Palette Knife thermo ashとも自然に合います。

どのサイズから始めても、シリーズは揃えて使えるようにデザインされています。同じ木材、同じ濃い色合い、同じ握りやすさへのこだわり。あとから2枚目を加えても、最初からセットだったかのように馴染みます。RÅボードは、ミルや保存容器、ほかのカッティングボードとあわせてキッチンコレクションでご覧いただけます。
