AJ Royal Pendant の直径は370 mmと500 mmの2種類。どちらを選ぶかは好みよりも、その下に置くテーブルと上にある天井で決まります。このガイドでは両サイズの寸法、一般的なテーブル幅や天井高との関係、そして同じ1957年のホテルから生まれたAJのテーブルランプやフロアランプとの組み合わせ方を順に見ていきます。
1957年、ホテルのために描かれたひとつのドーム
アルネ・ヤコブセンは1957年、コペンハーゲンのSASロイヤルホテルのためにAJ Royalをデザインしました。この建物は彼にとっての総合芸術で、タワー、家具、テキスタイル、照明までがひとつの構成として構想され、スワンチェアやエッグチェアも同じインテリアのために生まれています。AJの照明の多くは、傾いた非対称のシェードを持つ角張ったフォルムです。その中でRoyalだけは例外で、円をテーマに、浅いドームをコードから水平に吊るした形をしています。
この形には二つの役割があります。内側は下方向にたっぷりとした光だまりをつくり、リブのある天面からは光の一部がやわらかく上へ漏れるため、テーブルの上の天井が暗く沈みません。ルイスポールセンはその後、フロストアクリルのディフューザーを内蔵した一体型LEDでこのランプを再設計し、横からも下からも光源が見えないようにしました。シェードはブラックまたはホワイトのラッカー仕上げのアルミニウムとスチール製で、ファブリックコードは長さ4 mでシェードと同色、キャノピーが付属します。小さなØ370は2020年に加わったサイズです。
ホテルの物語とヤコブセンがそこに描いた照明についてさらに知りたい方は、AJランプとヤコブセンによるホテルのトータルデザインの記事で詳しく紹介しています。

数字で見る2つのサイズ
数値上の差はわずかに見えます。しかし空間に吊るすと、そうではありません。Ø500は幅が130 mm、高さが44 mm大きく、シェードがドーム形であるため、テーブル上での見た目の面積は直径の差よりもはるかに大きく広がります。
| AJ Royal Ø370 | AJ Royal Ø500 | |
|---|---|---|
| 直径 x 高さ | 370 x 181 mm | 500 x 225 mm |
| 重量 | 4.2 kg | 7.3 kg |
| 光源 | 一体型LED、16 W | 一体型LED、30 W |
| 色温度の選択肢 | 2700 Kまたは3000 K | 2700 Kまたは3000 K |
| テーブル幅(目安) | 約80–100 cm | 約100–120 cm |
| テーブルの長さ(1灯) | 小さめの丸テーブルや正方形のテーブル、約80–110 cm | 丸テーブルや短めの長方形、約110–140 cm |
| テーブルの長さ(2灯) | 約160–200 cmの長方形 | 約200–260 cmの長方形 |
| 天井高 | 240 cm前後の標準的な天井から無理なく使える | 250 cm前後以上やオープンプランの空間に最適 |
| 相性の良い組み合わせ | サイドボードやデスクに AJ Table Lamp | 隣接するリビングに AJ Floor Lamp |
テーブルに関する行はメーカーの仕様ではありません。多くの照明デザイナーが用いる経験則に基づいています。ダイニングテーブルの上に1灯を吊るす場合、テーブル幅のおよそ3分の1から2分の1が美しく見え、長いテーブルでは大きなシェード1灯より2灯で長さを分担するほうがうまくまとまります。
テーブルに直径を合わせる
まず見るべきは天板の長さではなく幅です。幅80–90 cmほどのテーブルなら、Ø370はドームの両側に天板がしっかり見え、部屋の向こうから見てもバランスよく映ります。同じテーブルにØ500を吊るすと、座る人に覆いかぶさるような印象になることがあり、シェードの存在感が増すブラックではなおさらです。
幅が100 cm前後を超えると、Ø500が本領を発揮します。全員が中心から等距離に座る110–120 cmの丸テーブルは理想に近い組み合わせです。シェードの円がテーブルの円に呼応し、30 Wの光源が縁まで十分に光を届けます。90 cm以下の丸テーブルには、たいていØ370のほうがよく合います。
2020年以降、小さなサイズが静かに状況を変えたのが長方形の長いテーブルです。180 cmのテーブルなら、Ø370を2灯並べて吊るすほうが、中央にØ500を1灯吊るすより長さ方向に均一に光が広がり、テーブル越しの視線も遮りません。240 cm以上のテーブルには、Ø500を2灯にするとスケール感がよく釣り合います。

天井高と吊り下げ高さ
フラットなプロファイルは、Royalの控えめな強みのひとつです。高さはØ370が181 mm、Ø500が225 mmと、どちらも縦方向のスペースをあまり取らないため、背の高いペンダントでは頭に近づきすぎたり部屋の見通しを遮ったりするような、低めの天井でも使えます。4 mのコードには短くする余裕が十分にあり、高い天井でも対応できます。
ダイニングテーブルの上では、シェードの下端を天板から60–70 cmほどの高さに吊るすのが一般的な目安です。この高さならディフューザーが座った人の視線に入らず、光だまりがテーブル全体を覆い、リブのある天面からの上向きの光が天井まで届きます。240 cm前後の標準的な天井なら、Ø370はこの高さで上部にゆとりを残して無理なく収まります。Ø500も240 cmで使えますが、もう少し天井が高い部屋やオープンプランの空間では、まわりのボリュームが幅と釣り合い、存在感が際立ちます。
見落とされがちな実用面のポイントが重量です。Ø500は7.3 kg、Ø370は4.2 kgなので、特に古い漆喰の天井では、天井のボックスや取り付け部が重さに耐えられるか確認してください。どちらのサイズも一般的な位相制御(リーディングエッジ、トレーリングエッジ)の調光器で調光でき、配線の段階から計画しておく価値があります。宿題の時間には最大の明るさで、夕食には光を落として。それがRoyalの本来の使い方です。
ブラックかホワイトか、2700 Kか3000 Kか
色によってシェードの見た目の大きさは変わります。ブラックはひとつの塊として認識され、ドームを重く近く感じさせるため、Ø370によく合い、小さなペンダントにしっかりとした存在感を与えます。ホワイトは明るい天井に溶け込み、Ø500を軽やかに見せます。部屋に暗い大きな形を目立たせずに、大きなサイズの光量を得たい場合に賢い選択です。
色温度では、2700 Kが2つの選択肢のうち暖かいほうで、ダイニングテーブルで親しまれてきた白熱灯の光に近い色です。3000 Kはわずかにクールですっきりとした光で、テーブルを作業スペースとしても使うキッチンダイニングや、部屋のほかの照明がすでに3000 Kでそろっている場合に向いています。

Royalと AJ のテーブルランプ、フロアランプを組み合わせる
ヤコブセンはAJの照明を同じホテルのためのファミリーとして描いたため、自然に組み合わせることができます。AJ Table Lamp は高さ560 mm。細いステムに角度を変えられる非対称のシェードを載せ、円形の切り欠きのある円盤状のベースを備えています。Ø370のRoyalが照らすダイニングテーブルの脇のサイドボードに置けば、ペンダントと競わない高さに、もうひとつ低い位置の光が加わります。
AJ Floor Lamp は高さ1300 mmで、読書灯としてつくられました。ダイニングとリビングがつながるオープンプランの部屋なら、テーブルの上にØ500のRoyal、アームチェアの横にAJ Floor Lampを置くことで、それぞれのゾーンに固有の光が生まれ、丸い形と角張った形が呼応し合います。
まとめると、幅約100 cmまでのテーブル、長いテーブルに2灯で吊るす場合、標準的な天井にはØ370を。110 cm以上の丸テーブル、幅の広いテーブル、天井高に余裕のある部屋にはØ500を選んでください。ヘニングセンやパントンをはじめ、ほかの名作と並べてRoyalを見るなら、Louis Poulsen コレクションの全ラインナップをご覧ください。
