Arne-Jacobsen-Bankers-Vaegur-HvidSortRoed-43688_c4353592-1a58-4330-8569-79c0f5799a6b.png Arne Jacobsen Bankers wall clock Ø12 cm in white, black and red
on October 07, 2026

Bankersウェザーステーション:アルネ・ヤコブセンのØ12計器を揃えて掛ける

アルネ・ヤコブセンが中央銀行のためにデザインしたBankersクロック。その同じ文字盤が、いまでは時刻だけでなく気圧、湿度、温度も示しています。この記事では、BankersファミリーのØ12 cmの気象計器3点を取り上げ、揃いの掛け時計とどう並ぶのか、そしてどれがあなたの壁にふさわしいのかを考えます。

銀行の壁からウェザーステーションへ

コペンハーゲンのデンマーク国立銀行(Danmarks Nationalbank)は、ヤコブセン晩年の厳格な建築のひとつです。長く続く石のファサード、広大なロビー、そして金具の細部まで彼が手がけたインテリア。この建物のために、彼は白い文字盤に細い黒のインデックスを配し、数字を一切持たない掛け時計をデザインしました。広い空間の向こうからでもひと目で時刻がわかり、あとは静かに背景へ退く。そんな文字盤です。この時計はやがて、ただBankersと呼ばれるようになりました。

ウェザーステーションは、このBankersクロックを出発点にしています。計測するものごとに新しい形を考えるのではなく、ケースも直径もグラフィックの言語もひとつに揃え、文字盤が示す内容だけを変える。それがこのシリーズの考え方です。ラインナップは全4点。時刻を示す時計、気圧を示すバロメーター、相対湿度を示す湿度計、温度を示す温度計です。いずれもØ12 cmで、カラーはすべて同じホワイト、ブラック、レッドの組み合わせです。

ヤコブセンは生涯を通じてこの方法で仕事をしました。SAS Royal Hotelでは建物、椅子、照明、カトラリーまでをひとつのシステムとしてデザインしています。Bankersの計器も、はるかに小さなスケールで同じ発想に従っています。形が正しく決まったら、それを繰り返し、中身だけを変えていくのです。

アルネ・ヤコブセン Bankers 掛け時計 Ø12 cm、白い文字盤に黒のインデックスと赤い秒針
Bankers掛け時計。ウェザーステーション全体の土台となる文字盤です。

3つの計器、ひとつの文字盤

3つの気象計器は、時計とほぼすべてを共有しています。ケースはアルミニウム、前面はミネラルガラスのレンズ、内部パーツはABS樹脂。4点とも重さは0.26 kgです。数値で違いが出るのは奥行きだけです。

  • バロメーター:Ø12 cm、奥行き4.5 cm、0.26 kg。Bankers Barometer Ø12 cm white/black/redは気圧を表示します。古くから天気の変化を予測するのに使われてきた指標です。4点のなかで、壁から少しだけ多く張り出すのはこのモデルです。
  • 湿度計:Ø12 cm、奥行き4 cm、0.26 kg。Bankers Hygrometer Ø12 cm white/black/redは相対湿度を表示します。その温度で空気が含むことのできる水分量に対して、実際にどれだけの水分が含まれているかを示す割合です。
  • 温度計:Ø12 cm、奥行き4 cm、0.26 kg。Bankers Thermometer Ø12 cm white/black/redは、同じすっきりとした目盛りで室温を表示します。
  • 掛け時計:Ø12 cm、奥行き4 cm、0.26 kg。Bankers Wall clock Ø12 cm white/black/redはセットを完成させる一台で、電池式のムーブメントで動きます。

バロメーターの0.5 cmの差は、狭い壁に計器を詰めて掛ける場合には知っておきたいポイントですが、目の高さに一列に並べればほとんど気になりません。目に入るのは、黒いグラフィックと1本の赤い針を持つ、まったく同じ4枚の白い円盤です。

アルネ・ヤコブセン Bankers バロメーター Ø12 cm、白い文字盤に黒の目盛りと赤い指針
Bankersバロメーターの奥行きは4.5 cm。ほかの3点より0.5 cm深くなっています。

赤い針と文字盤の論理

数字がなく、インクもごくわずかな文字盤では、色が役割を担います。文字盤は白、目盛りと表示は黒、そして赤は1本の針だけに使われます。時計では、その赤い線が目で追う動く針であり、気象計器では赤い指針そのものが計測値です。赤は文字盤ごとに一度しか現れないため、4点のどれでも部屋の向こうから、文字盤を探すことなく読み取れます。

この抑制こそが、4つの計器を並べて掛けても壁が落ち着いて見える理由です。競い合う色も、装飾的なベゼルも、場所を奪い合うロゴもありません。並べて掛けると、4本の赤い針がそれぞれ違う方向を指して小さなリズムを生み、グループに静かな生気を与えます。

ミネラルガラスのレンズは文字盤の上にフラットに収まっているため、窓から横に差し込む光の下でも文字盤はくっきりと見えます。お手入れは簡単です。ガラスとケースを乾いた柔らかい布で拭き、レンズの縁から入り込むおそれのあるスプレーは避けてください。

アルネ・ヤコブセン Bankers 湿度計 Ø12 cm、相対湿度の目盛りと赤い指針
Bankers湿度計は相対湿度を示します。室内では3つの気象計器のなかで最も実用的な一台です。

湿度計が本当に役立つ場所

バロメーターはロマンのある選択、温度計はなじみのある選択です。けれども現代の住まいで実際にいちばんよく見ることになるのは、多くの場合湿度計です。相対湿度は、室内のサーモスタットでは見えない形で、快適さや素材、健康に影響しています。

  • 木の家具や床があるリビング。無垢材は季節に合わせて湿気を吸ったり吐いたりします。ラジエーターや床暖房による冬のひどく乾いた空気は継ぎ目を開かせ、割れの原因になります。一方、湿った空気が続くと引き出しが動きにくくなります。湿度計があれば、換気や加湿器を使うタイミングがわかります。
  • 楽器のある部屋。ピアノ、ギター、バイオリンは湿度の変化に敏感です。まさにその理由から、楽器のそばに湿度計を置いている音楽家は少なくありません。
  • 寝室。冬の乾いた空気は、夜のあいだに喉や肌の不快感を招きます。逆に湿気が多すぎると、冷えた窓に結露が生じやすくなります。ベッドのそばで湿度を確かめれば、窓を開けるか閉めたままにするかを判断できます。
  • 廊下や浴室に近い部屋。シャワーの湿気は家の中を移動します。廊下に湿度計を置けば、換気で湿気が抜けているのか、それとも留まっているのかがわかり、冷たい外壁にカビが生える前の早めのサインになります。
  • 植物や本が多い部屋。熱帯の観葉植物は、暖房の効いた一般的な住まいよりも高い湿度を好みます。一方、紙や製本は安定した適度な環境を好みます。

文字盤は実験室の測定値としてではなく、傾向をつかむ目安として扱いましょう。換気や料理、室内での洗濯物干しのあとに赤い指針がどう動くかを見ていると、ひとつの数字よりもずっと多くのことが住まいについてわかってきます。

セットを一列に掛ける

4点とも同じ直径なので、定番の並べ方は水平の一列です。間隔は均等にし、12 cmの円盤に見合った幅を選びましょう。数センチならひとつのオブジェとして、広めに取れば整然と並ぶ計器のラインとして見えます。まず鉛筆で中心線を引き、上端ではなく中心をその線に合わせて掛けると、奥行きのあるバロメーターがあっても揃いが崩れません。

自然な並び順はシリーズそのものの順番、つまり時計、バロメーター、湿度計、温度計です。時計を端に置けば、視線はまず時刻から始まります。一列の配置は、デスクの上、廊下沿い、サイドボードの上、玄関ドアの脇によく合います。玄関なら出かける前に天気をちらりと確かめられます。縦に細長い壁なら、縦一列でも同じ効果が得られます。

4点すべてを揃える必要はありません。寝室や書斎には、時計と湿度計の2点が最も実用的な組み合わせです。すでに別の場所に時計があるキッチンや玄関には、時計を除いた3点が合います。1点だけでも完成した姿に見えるのは、銀行の壁に単独で掛けるためにデザインされた文字盤ならではの強みです。

アルネ・ヤコブセン Bankers 温度計 Ø12 cm、白い文字盤に黒の温度目盛りと赤い指針
Bankers温度計が、気象計器の列を完成させます。

すでに大きなサイズのBankersクロックをお持ちなら、Ø12 cmの計器をその隣に小さな衛星のようなグループとして添えることもできます。ガイド記事アルネ・ヤコブセンの掛け時計:Bankers、Roman、Station、City Hallでは、それぞれの文字盤の違いを比較しています。ほかの掛け時計や置き時計と並べてウェザーステーションを見たい方は、時計コレクションをご覧ください。