PHペンダントは計算から生まれた光であり、その計算はテーブルの上の適切な高さではじめて生きてきます。高く吊りすぎれば光のたまりが部屋じゅうに薄く広がり、低く吊りすぎればシェードが向かいに座る人の顔の前に来てしまいます。このガイドでは、ダイニングテーブルの上でよく選ばれるLouis Poulsenの4つのペンダントについて、実際に使える高さ、シェード径、間隔をまとめます。
天板から60〜70 cmを起点に
覚えておきたい数字は、テーブル天板とシェード下端とのあいだの間隔、60〜70 cmです。Louis PoulsenはPH 5 Pendant Lampにこの範囲を示しており、シリーズ全体の出発点としても妥当です。この高さなら光は頭の上ではなく皿やグラス、手元に落ち、天板が部屋でいちばん明るい面になります。
4つのうち2つは、少し違う数字を求めます。オールメタルのPH 4/3 Pendantは白く塗装された内側シェードから光をまっすぐ下へ送り、ダイニングテーブルやキッチンカウンター、幅のあるデスクの上では50〜60 cmが合います。手吹きオパールガラスのシェードをもつPH 3/2 Pendantは、2人掛けのテーブルの上でおよそ60 cmに落ち着きます。どちらも最終的な位置ではなく最初の位置と考えてください。仮に吊ってテーブルに座り、向かいを見てから高さを決めます。

シェード径をテーブルに合わせる
2つめの判断はシェードの直径ですが、PHペンダントは直径をもとに名づけられ寸法が決まっているぶん、見た目より簡単です。テーブル幅のおよそ3分の1にわたるシェードは意図が伝わります。これより小さいと1灯ではテーブルの端が影に沈み、大きすぎると食卓の設えを圧迫しはじめます。PH 5は50 cmのメインシェードにちなむ名前で、4〜6人掛けのテーブルによく合い、30 cmのPH 5 Mini Pendant Lampは2〜4人掛けのテーブルやキッチンカウンターに合わせた寸法です。
| ペンダント | シェード寸法 | 器具高さ | コード | 合う場所 |
|---|---|---|---|---|
| PH 5 | Ø 500 mm | 267 mm | 3 m | ダイニングテーブル全般、キッチンアイランド |
| PH 4/3 | 幅400 mm | 200 mm | 3 m | ダイニングテーブル、キッチンカウンター、幅のあるデスク |
| PH 5 Mini | Ø 300 mm | 163 mm | 3 m | 2〜4人掛け、カウンター、アイランドに2灯 |
| PH 3/2 | Ø 285 mm | 242 mm | 3 m | 2人掛けテーブル、アイランドの端、読書コーナー |
中央の列にある器具高さにも目を向けてください。見落とされがちな計算の一部です。PH 5はそれだけで267 mmの縦方向を占め、PH 3/2は242 mmを占めます。シェードの高さの分だけ、コードで下ろす距離は短くて済みます。天井側の下地を考えるうえでは重量も効いてきます。PH 5は4.6 kg、PH 3/2は3.1〜3.2 kg、PH 4/3は2.5 kg、アルミニウムのPH 5 Miniは1.9 kgです。
シェードは目線より下に
60〜70 cmという範囲が効く理由は、天板よりもむしろ視線にあります。ポール・ヘニングセンは1926年に3枚シェードの構成をつくり、光源が重なるシェードの陰に隠れて目に直接入らないようにしました。この効き目は幾何学によるものです。シェードを外側から見ているあいだは保たれ、目線が上がってシェードの内側をのぞき込む位置になると弱まります。
だから確かめ方は、立ってではなく座って行います。ペンダントからいちばん遠い椅子に座り、向かいの人を見て2点を確認します。シェードは内側ではなく外側が見えていること、そして身を乗り出さずに会話できること。シェードの下端が顔を横切るなら上げ、座ったままシェードの内側が見えるなら下げます。テーブルも椅子も使う人も一様ではないからこそ、幅のある数字になっています。

2灯、3灯を一列に吊る
長いテーブルやキッチンアイランドでは、1灯では足りないことがよくあります。間隔は決まったセンチ数ではなく、シェード径から導きます。列を整って見せる習慣が3つあります。
- 隣り合うシェードのあいだに、少なくともシェード1つ分の空きをとります。PH 5の2灯なら中心間およそ1 m、PH 5 Miniの2灯ならおよそ60 cmです。
- 部屋ではなくテーブルを基準に中央を合わせ、両端のペンダントはテーブルの端からシェード幅の半分ほど内側に寄せて、列がいちばん端の席の上にはみ出さないようにします。
- 列のすべてのシェードを同じ高さに吊ります。基準は天井ではなく天板です。天井は見た目ほど水平でないことが多いからです。
数を増やすなら寸法は下げます。アイランドの上のPH 5 Mini 2灯は、PH 5の1灯がつくる大きな光だまりひとつに対して、均等な光だまりを2つつくります。細長いテーブルに沿ったPH 3/2の3灯は、オパールガラスのシェードが285 mmしかないため視覚的に軽いままです。列を主張させず部屋に溶け込ませたいなら、ホワイトラッカーのPH 4/3が4つのなかでいちばん静かです。

3 mのコードで届く範囲
4機種とも3 mのファブリックコードとキャノピーが付きます。一般的な天井高には十分で、天井の高い部屋では確かめておく価値があります。ダイニングテーブルの高さはおよそ75 cmなので、そこから65 cm上に吊ったシェードの下端は床から約1.4 mです。標準的なフラット天井なら、器具自体の高さを引いたコードの下がり寸法は1 m強で、3 mの大半はキャノピーの中に巻かれたまま残ります。
計算が厳しくなるのは、ロフトを改装した部屋、古い集合住宅の高い天井、吹き抜けのある空間です。天井の取り付け位置からシェード上端の予定高さまでを測り、たるみ分は足さずに、3 mから器具高さを引いた数値と比べます。PH 5は267 mm、PH 3/2は242 mm、PH 4/3は200 mm、PH 5 Miniは163 mmです。天井高4 mほどがダイニングテーブル上のPH 5の限界に近く、それより高ければコードを伸ばすのではなく別の吊り方を考えます。勾配天井でも同じ確認が要り、器具がいちばん低く来る点で見ます。必要な下がり寸法は勾配に沿ってではなく垂直に測るからです。
テーブルからの高さ、テーブル幅に対するシェード径、コードの下がり寸法。この3つの数字を合わせれば、PHペンダントは計算どおりにテーブルを照らします。シェードそのものの考え方を知りたい方はPHの3枚シェードシステムの仕組みを、形と寸法を見比べたい方はペンダントランプのコレクションをご覧ください。
