VELTS00WHT00000000EU.jpg Veli Table lamp by Adriano Rachele for Slamp in white Opalflex with layered, veil-like discs
on September 30, 2026

スランプ Veli Table:重なるOpalflexが生む柔らかな光の仕組み

Veli Tableは、ベールのように薄いOpalflexのディスクを幾重にも重ねてつくられた、スランプの小さなテーブルランプです。本記事では、その層がどのようにつくられ組み立てられているのか、高さ22 cm・重さ0.6 kgという数字が実際の棚やサイドボードの上で何を意味するのか、そしてこのランプが最も活きる場所について解説します。

アドリアーノ・ラケーレがスランプのためにデザインしたVeli Tableランプ。花びらのようなディスクを重ねたホワイトのOpalflex
Veli Table(White):ひとつの光源を、重なり合うOpalflexのディスクが包み込みます。

布のようにふるまうランプシェード

Veliはイタリア語で「ベール」を意味し、アドリアーノ・ラケーレがデザインしたものをそのまま言い表した名前です。シェードは一体成形の殻ではなく、薄く湾曲したディスクを積み重ねた構造です。一枚一枚にプリーツが入り、隣のディスクと重なり合うため、全体はふわりと落ち着く瞬間をとらえた布のように見えます。スランプはインスピレーションの源を「襞(ひだ)とプリーツの芸術」と説明しており、その考え方はランプの隅々まで貫かれています。すべての層が目に見え、光は部屋に届くまでに何枚もの層を通り抜けます。

この重なりこそが、Veliをシンプルなオパールガラスの球体と分けるポイントです。単一のディフューザーが表面全体を均一に光らせるのに対し、Veliの重なり合うディスクは明るい帯と柔らかな帯を生み出します。花びらの縁は、その奥で二重になった部分よりも強く光るため、点灯していても形の構造がはっきりと見えます。昼間、明かりを消した状態では、小さなソフトスカルプチャーのように映ります。日が暮れると、プリーツを光で描き出した、淡く輝くかたまりへと姿を変えます。

スランプは1994年にロベルト・ジリアーニがローマで創業したブランドです。そのカタログは、北欧の名作に見られる厳密な光学的幾何学よりも、演劇的で触感に訴える照明の側面に一貫して軸足を置いてきました。Veliファミリーは同社を代表するシリーズのひとつであり、テーブル版はそのシリーズに触れる最もコンパクトな入り口です。

Opalflexとスランプのテクノポリマーをわかりやすく

スランプのランプのほとんどは、Opalflex、Lentiflex、Cristalflexといった名称で展開される同社独自のテクノポリマーでつくられています。商品名を外して言えば、テクノポリマーとはエンジニアリングプラスチックのこと。スランプの場合は薄くしなやかなシートで、平らな状態で裁断し、曲げ、折り、形を固定したあとは何年もその形を保ちます。より伝統的なランプであればガラスや布が担う役割を、この素材が果たしているのです。

名称の違いは仕上げの違いを表しています。Veli Tableに使われているOpalflexはオパール調の素材で、乳白色で真珠のような光沢をもつシートが光をまっすぐ通すのではなく拡散させます。Veliがきらめくのではなく、ぼんやりと灯るのはそのためです。表面は周囲の色もわずかに映し込むため、濃い色の木製サイドボードに置いたホワイトのVeliは、白い壁の前に置いた同じランプよりも温かみを帯びて見えます。Cristalflexはその名のとおり、より透明感のあるクリスタルのような素材で、Lentiflexも同社の仕上げのひとつです。

ランプと暮らすうえで大切なことはシンプルです。素材は軽く、割れやすいのではなくしなやかで、ガラスでは重く壊れやすくなってしまう薄い層を何枚も重ねた形を、スランプはこの素材で実現しています。Veliのディスクはローマ近郊にあるスランプの工房で手作業により裁断・成形され、ランプはマグネット式の仕組みで組み立てるため、セットアップも簡単です。プリーツは手で形づくられるので、ドレープの表情は一台ごとにわずかに異なります。

Foliageを含む複数のカラーバリエーションで並んだスランプのVeli Tableランプ
Veli TableのカラーはFoliage、Couture、White、Blackの4色です。

サイズと重さ:棚の上での0.6 kgの意味

Veli Tableのサイズは32 x 32 x h. 22 cm、重さは正味0.6 kg(梱包時1.2 kg)です。この2つの数字が、ほかのどんな要素よりもこのランプのふるまいを左右します。

  • 低く、幅広い。設置面32 cmに対して高さ22 cmと、Veliは高さよりも幅のあるランプです。低く構えるので、サイドボードの上に掛けた絵や鏡を遮らず、背の高いランプでは収まらない壁付けの棚の下にもすっと入ります。
  • とても軽い。0.6 kgのランプには、その場にとどまるための重さがほとんどありません。後ろからケーブルを引っ張られたり、カーテンがかすめたり、本棚に猫が乗ったりすると、石や金属のベースをもつ重いランプより簡単に動いてしまいます。棚の縁から離して置き、ケーブルはランプの動線を横切らず、まっすぐ下に垂れるように配線しましょう。
  • 移動が簡単。同じ軽さのおかげで、ほこりを払うために棚から持ち上げるのも、3か所で試してから置き場所を決めるのも手軽です。
  • 周囲に余白が必要。幅32 cmには、このランプ最大の魅力である外側の花びらが含まれています。本やフレームで囲んでしまうと、シルエットが埋もれてしまいます。

光を下へ向けるのではなく、重ねたOpalflexを通して拡散させるため、Veliは装飾的なアンビエントランプです。ベッドでの読書やデスクワークには向いておらず、そうした用途には焦点を絞った光のほうが適しています。

カラーと置き場所

Veli TableのカラーはFoliage、Couture、White、Blackの4色です。Whiteは最もニュートラルで、点灯時に層の構造が最もはっきりと浮かび上がります。Blackは昼間、ランプをより力強いグラフィカルなオブジェに変え、プリーツが濃いシルエットとして現れます。FoliageとCoutureはより装飾的な選択肢で、ランプそのものを見せたい部屋に向いています。

プリーツの入ったディスクのシルエットが際立つ、ブラックのスランプVeli Tableランプ
Veli Table(Black):昼間はプリーツがグラフィカルなシルエットとして映ります。

おすすめの置き場所は、このランプのサイズと光の性質から自然に決まります。

  • リビングや玄関ホールのサイドボードやコンソール。低く柔らかな光が、天井照明の下にもうひとつの光のレイヤーを加えます。
  • 本棚やオープンシェルフ。左右に花びらのための十分な余白を確保してください。
  • ベッドサイドテーブル。読書灯ではなく、穏やかな灯りがほしい場合に。
  • 窓辺。夜には室内からだけでなく、外からもランプが眺められます。

CliziaやFiorellinaとの比較

スランプには、軽いパーツを手作業で数多く組み上げるという同じ発想に基づく小さなテーブルランプがいくつかあります。Veliと並べて検討したいのは次の2つです。同じくアドリアーノ・ラケーレによるClizia Tableは、雲や木の梢を思わせる数十もの小さなモジュールで構成され、壁にまだらな影を落とします。Fiorellina Tableはロンドンの建築家・デザイナー、ナイジェル・コーツによるもので、光を反射する花びらを花の形に配しています。

Veli TableClizia TableFiorellina Table
デザイナーアドリアーノ・ラケーレアドリアーノ・ラケーレナイジェル・コーツ
サイズ32 x 32 x h. 22 cm27 x 27 x h. 25 cmØ 33 x h. 34 cm
正味重量0.6 kg0.63 kg1 kg
素材OpalflexLentiflex、CristalflexOpalflex
光の性格重なるプリーツを通した柔らかな拡散光反射と影をともなうフィルター越しの光光をとらえて散らす花びら
おすすめの場所低いサイドボード、壁付け収納の下の棚影の模様を映したい壁ベッドサイドや窓辺で存在感を放つ、背の高いアクセント

3つのなかでVeliは最も低く幅広く、光も最も穏やかです。Cliziaは幅が狭く少し背が高めで、表面の表情が豊かなぶん、近くの壁により多くの模様を映し出します。検討中の方は、コード付きとコードレスの2タイプを比較したClizia Table vs Clizia Batteryの記事もご覧ください。Fiorellinaは高さ34 cmと3つのなかで最も背が高く、1 kgの重さがあるため棚の上でもぐっと安定します。

花のような花びらをもつ、ナイジェル・コーツがスランプのためにデザインしたFiorellina Tableランプ
ナイジェル・コーツによるFiorellina Table:より背が高く重みがあり、一輪の花のようにつくられています。

Veli Tableを選ぶなら

柔らかなアンビエント光を放ち、消灯時にはひとつの彫刻として佇む、低く幅広いランプを求めるならVeliがおすすめです。上部の空間が限られたサイドボードや棚にちょうどよい高さで、軽いので家じゅうどこへでも気軽に移動できます。その軽さこそが唯一気を配りたい点で、縁から離れた安定した場所に置き、ケーブルをすっきりまとめておきましょう。より強い影の模様を求めるならClizia、高さと存在感を求めるならFiorellinaを。ルイスポールセンやテクノルーメンなどのデザインと並べて比べるなら、テーブルランプのコレクションをご覧ください。